FXテクニカル分析

FX(トレンド)移動平均線の見方とトレード手法について

移動平均線は数あるテクニカル分析の中でも最も広く使われているものの一つです。
世界中のトレーダーが相場のトレンド、エントリー判断の材料に使用しています。

移動平均線を使いこなせるようになれば、勝率をアップすること間違いなしです。
なぜなら、僕は勝率が高いエントリーサインの方法を色々と研究してきました。
時にはお金を出してツールや高額塾で勉強したり、時には本やネットで調べてみたり、
知識と実践を繰り返しながら試行錯誤してきました。

その結果、移動平均線にたどり着きました。
厳密にいえば、移動平均線に始まり、遠回りした結果、結局、移動平均線を頼ることになりました。(やはり基本が一番)

そんな移動平均線の見方やトレード手法を本記事で説明しますので、今後のトレード勝率アップに活用してください。

FX(トレンド)移動平均線の仕組み

移動平均線とは、ざっくり説明しますと、レートの動きを線で表した表示法です。

また、今の為替トレンドが上昇なのか、下降なのか、それともレンジ(横ばい)なのかを判断することが出来ます。

投資の世界では、下記の3つの移動平均線がもっともメジャーなので、しっかりと抑えておくことが重要です。
① 単純移動平均線(以下「SMA」と表記)
② 加重移動平均線(以下「WMA」と表記)
③ 指数平滑移動平均線(以下「EMA」と表記)

詳しくは次の通りです。

単純移動平均線(SMA:シンプルムービングアベレージ)

SMAは、一定期間の価格(通常は終値を使用)の平均値から算出しています。
5日移動平均線は、過去5日間の終値の平均値、
20日移動平均線は、過去20日間の終値の平均値、
100日移動平均線は、過去100日間の終値の平均値です。

単純移動平均線(SMA)の特徴

例えば、5日移動平均線(5SMA)の場合、第1日目が10円で、毎日10円ずつ上昇している相場があるとします。
5日目は、50円になりますから、
5日移動平均線は、(10+20+30+40+50)÷5日=30円です。
6日目は、60円になるので、
5日移動平均線は、(20+30+40+50+60)÷5日=40円です。
第1日目の10円を引き、第6日目60円を加えて、1日間移動させることから、「移動」(Moving)「平均」(Average)線と呼びます。

上昇しているSMAよりも、レートが上で推移していれば、上昇トレンド
下降しているSMAよりも、レートが下で推移していれば、下降トレンド

単純移動平均線(SMA)の短所

SMAは、過去の一定期間の価格の平均値ですから、急な上昇(下降)トレンドを形成している場合、トレンドから遅れがちになります。
この短所を補うため、最初の頃の価格よりも、最近の価格に、相対的に重点を置いた移動平均線が考えられ、「加重移動平均線(WMA)」「指数平滑移動平均線(EMA)」と呼ばれるものがあります。
また、短期間(5日間以内など)の移動平均線を組み合わせることにより、より短期のトレンドを見極める方法もあります。

加重移動平均線(WMA:ウェイティッドムービングアベレージ)

WMAは、SMAのデメリットを克服するため、直近の価格に比重を置いた平均線です。

上昇しているWMAよりも、レートが上で推移していれば上昇トレンド
下降しているWMAよりも、レートが下で推移していれば下降トレンド
緩やかに上昇・下降を続けている相場のときに効果を発揮します。

加重移動平均線(WMA)の特徴

5日平均線の場合、5日目(直近)の価格を5倍、4日目の価格を4倍、3日目の価格を3倍、と、直近の価格をその日数で掛けて、価格に重み付けをします。
=(10×1+20×2+30×3+40×4+50×5)÷(1+2+3+4+5)=36.67円
という計算式です。

加重移動平均線(WMA)の短所

加重移動平均線は、早い段階で売買サインを知ることができるメリットがありますが、逆に言うと、相場が大きく乱高下して変動している時や、横ばいに動いている時は、ダマシが多くなりがちになり効果的な利用が難しくなります。

指数平滑移動平均線(EMA:エクスポネンシャルムービングアベレージ)

WMAへ更に複雑な計算を加え、進化させたのがEMAです。但し、相場の動きをいち早く反映させる分、ダマしが多いといったデメリットもあります。

「過去の値動きを少し軽視して、直近の値動きを重視した方が、より高精度な分析に期待ができる。」
という考え方が、このEMAの元となっています。

つまり、SMAよりも売買サインを早く確認できることを得意としているのが、このEMAです。

上昇しているEMAよりも、レートが上で推移していれば上昇トレンド
下降しているEMAよりも、レートが下で推移していれば下降トレンド
長期線で相場のトレンドを見ながら、短期線で売買のタイミングを図ることができます。

指数平滑移動平均線(EMA)の特徴

EMAは最新の価格を2倍することで重視し、N日間の価格の影響も約86%を残ります。
それ以前の過去の数字の影響は、SMAでは、全く無くなりますが、EMAはわずかに残っており、徐々に消滅していきます。

SMAに比べて、振幅が小さく、反応が早いため、トレンドの分析では、転換点を早めに認識することができます。

指数平滑移動平均線の短所

MAは「SMAよりも直近のレートを重視」しています。

そのため、SMAが苦手とする現在のレートにEMAは早く反応するのがメリットなのですが、その分ダマシも多く発生してしまいます。

トレンドの発生には反応が早いのですが、レンジ相場となると反応の早さがデメリットとなり、誤った売買のサインを掴んでしまうこともあります。
移動平均線は期間が短くなればなるほどダマシは多くなり、期間が長くなるほど大きなトレンドを教えてくれます。

FX(トレンド)移動平均線それぞれのメリット・デメリット

結局、3つの移動平均線のうち、どれが一番有効なんでしょうか?
色々迷いますよね。
ざっくりですが、下記のようにメリット・デメリットをまとめみました。

SMA メリット 長期的なトレンドの方向性を見るのに有効的
デメリット 直近の値動きによる売買サインが遅れがち。
WMA メリット 直近の値動きを重視していて、過去の値動きを軽視している。
緩やかな上昇・下降局面に有効的。
デメリット 大きな変動のときやレンジ相場のときは、ダマシが多い。
EMA メリット SMAよりも、直近の値動きに早く反応する。
デメリット 大きな変動のときやレンジ相場のときは、ダマシが多い。

以下は、SMAとEMAを一緒に表示させたチャートです。
EMAの方が直近の価格に比重を置いていますので、より早くレートのトレンドをとらえています。
しかしながら、ダマしもその分多いので、チャンスだと思ってエントリーしても、負けてしまうリスクも大きいです。

SMAとEMAの比較
比べてみてわかる通り、EMAの方がSMAに比べて反応が早いです。

しかしながら、正直どれが良いかはそれぞれ一長一短があるので一概には言えませんが、僕はEMAを使っています。ダマシがあるとは言え反応が早いので、まずはサインを見つけるという観点からEMAを採用しています。

FX(トレンド)移動平均線の期間設定について

僕もそうでしたが、初心者の頃、移動平均線の設定期間についてどの数値が一番いいのか迷っていました。
一般的には、短期は1525、中期は5075、長期は100200で設定すれば良いと言われていますが、初心者のうちはデモトレードで色々と試してみても良いかもしれません。
ちなみに僕は、短期5・中期12・長期22で設定しています。
理由は、あくまでも直近の価格平均を知りたいのでより短期間のレート平均を表したいとの理由から短期5、中期12、長期22で設定しております。ダマシが多い分、エントリー時は熟考しなければなりませんが、エントリー回数には恵まれます。

初心者の方は、慣れるためまずは、一般的に使用されている短期15、25・中期50、75・長期100、200の中から選択することをオススメします。

FX(トレンド)移動平均線の見方

ここからが、重要なポイントに入っていきます。勝率を上げるために移動平均線の見方を学んでいきましょう。

移動平均線は、向き・角度・ローソク足との位置に注目する

移動平均線の見方の注意点は以下の2点です。

① 移動平均線の向きで、トレンドの方向を判断
② 移動平均線の角度で、トレンドの強弱を判断

移動平均線の向きで、トレンドの方向を判断

トレンド方向は大きく3つに分けることができます。
下図のように上昇トレンド、下落トレンド、横ばい(レンジ)です。

一般的には、上昇トレンド買い下落トレンド売り横ばいエントリーしない
という事を基本動作として徹底する必要があります。

移動平均線の角度で、トレンドの強弱を判断

移動平均線の角度が急な程、そのトレンドの勢いが強く、価格変動の時間が早いことを示し、逆に、角度が緩やかであれば、そのトレンドの勢いが価格変動の時間が遅いことを示しています。
また、移動平均線の角度が緩やかになるということは同時にトレンドが転換することを示唆しています。
このように、相場は波形のような動きをしています。
勝率を上げるためにはこの動きをとらえて先を読む事は必須です。

移動平均線エントリーポイント!グランビルの法則

エントリーの判断ポイントとして「グランビルの法則」という手法があります。

グランビルの法則による売買手法は、為替レートと移動平均線の値動きのパターンにより構成されています。

買いのエントリーポイント①~④の説明

移動平均線が下向きから横ばいか上向きに変化し、レートが上抜け

上図の①のとおり、もともと下向きであった移動平均線が、横ばいもしくは上向きになり、それをレートが上抜けた時です。これはトレンドが横ばいもしくは下降トレンドから、上昇トレンドに変わった可能性を示唆しており、重要な買いのエントリーポイントとなります。

移動平均線が上向きの中、レートが下へ乖離

上図の②のとおり、上向きにある移動平均線から、レートが下に乖離し、その反発を狙ったものです。
大前提として、移動平均線が必ず上向きの時に限ります。
一時的な下落トレンドなので、レートの底値を判断したら、買いでエントリーできます。

移動平均線が上向きの中、レートが近づき反発

上図の③のとおり、移動平均線から上に突き抜けるか、又は乖離したレートが、移動平均線へ再び近づきタッチしたポイントです。
この際、ダマシに気を付けてください。

移動平均線が下向きの中、レートが下に大きく乖離

上図の④のとおり、下向きの移動平均線を、レートが下に突き抜けるか、又は乖離したレートの底値からの自律反発を狙ったポイントです。

これは、「グランビルの法則」では買いポイントとされていますが、下降トレンドの中、買いでエントリーするという、逆張りの手法になりますので、かなりリスクが高い手法と言えます。

売りのエントリーポイント⑤~⑧の説明

移動平均線が上向きから横ばいか下向きに変化し、レートが下抜け

上図の⑤のとおり、上向きであった移動平均線が、横ばいもしくは下向きの時、レートが上から上へ下抜けたポイントです。

移動平均線が下向きの中、レートが上へ乖離

上図の⑥のとおり下向きにある移動平均線から、レートが上に突き抜けるか、又は乖離したレートの天井からの自立反落を狙ったポイントです。

移動平均線が下向きの中、レートが近づき反落

上図の⑦のとおり、移動平均線から下へ突き抜けるか、又は乖離したレートが、移動平均線へ近づき再びタッチしたポイントです。

移動平均線が下向きの中、レートが下に大きく乖離

上図の⑧のとおり、上向きの移動平均線を、レートが下から上へ突き抜けるか、又は乖離天井から自立反落を狙ったポイントです。

グランビルの法則は、有名なトレード手法の一つです。勝率を上げるためには必須のトレード手法です。
ちなみに、僕は経験上勝率の高い③と⑦をいつも狙ってます。

移動平均線エントリーポイント!ゴールデンクロスとデッドクロス

次に有名な移動平均線によるトレード手法として「ゴールデンクロスとデッドクロス」があります。
ゴールデンクロスは
短期移動平均線が、中・長期移動平均線を上抜けたポイント

デッドクロスは
短期移動平均線が、中・長期移動平均線を下抜けたポイント
を言います。

ゴールデンクロスによる買いエントリーポイント

買いのエントリーポイントは、中・長期移動平均線が上向きもしくは横ばいの時に、短期移動平均線が上抜けするポイントです。
下図のとおりです。

条件としては必ず、中・長期移動平均線が上向きもしくは横ばいの時に、短期移動平均線が上抜けする事が条件です。

デッドクロスによる売りエントリーポイント

売りのエントリーポイントは、先ほどのゴールデンクロスとは逆に、中・長期移動平均線が下向きもしくは横ばいの時に、短期移動平均線が下抜けするポイントです。
下図のとおりです。

条件としては必ず、中・長期移動平均線が下向きもしくは横ばいの時に、短期移動平均線が下抜けする事が条件です。

FX(トレンド)移動平均線のまとめ

いかがでしたでしょうか?
僕からは特に覚えてほしい事は「グランビルの法則」と「ゴールデンクロス・デッドクロス」の概要です。
そして移動平均線ではSMA、WMA、EMAとある中一概にどれが良いとは言えませんが、色々と試してみて自分に合ったやり方を試行錯誤してください。

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